不意打ちな痛み

以前、急な右肩痛を訴えたお客様がいました。
伺うと会社の休憩中、「肩甲骨がどこまで引き寄せられるか」という話になり、
肩を引いた瞬間「ブチッ!」と音がして右肩が痛みだしたそうです。
多分、筋肉の損傷を起こしたのでしょう。さぞかし痛かったことだと思います。
他にも右親指と人差し指に痺れを感じるとのことです。
痺れを訴えているので、首から腕を通る腕神経を圧迫していないかチェックしましたが
異常はありませんでした。
姿勢を診ると右首と右肩が下がっており、腕を前方や横に挙げると痛みがあります。
棘下筋

「ぎっくり背中」を起こす筋肉に菱形筋があります。
菱形筋は肩甲骨の内側や背中に痛みを起こします。ぎっくり背中だと体を動かしただけでも
痛いですし、酷いと座位姿勢しかとれないこともあります。
しかし今までの経験上、指先に痺れを訴えたお客様はおられません。
今回のお客様の場合、首から腕手へと繋がる腕神経への圧迫は無かったので、それならば
指の痺れの要因は何か考えました。
肩から肩甲骨を繋ぐ筋肉のひとつに棘下筋があります。
棘下筋は肩甲骨のほぼ全体を覆っていて上腕骨(腕の骨)に付着します。
棘下筋は上腕骨を外側へ向ける働き(外旋)をします。
漫才でオチ終わりの「えぇ加減にせえ!」の時の仕草では腕の振りです(笑)

また棘下筋は上腕骨を固定する役割も担っています。
拡がる痛み

筋肉に対して、触れた部分が痛いと感じるものと、触れた部分とその部分以外にも痛みを感じる
ものがあります。
棘下筋に筋繊維の硬縮がある場合、肩甲骨の内側と、肩の前面から前腕外側、時には親指側
まで痺れのような痛みを発します。
痛みを起こす要因は、血流不足、筋硬縮、神経圧迫、うっ血など沢山あります。
当店ではカウンセリングや動体チェックなどで要因を見定めてから、お客様に合った施術を
提供しております。
その際、専門外だと判断した場合は、施術はおこなわず専門医への受診をお勧めします。